IMMポジションのウソ

 IMMポジション(シカゴ筋)はマーケットの縮図だと言われてますが間違いです。マーケットの縮図ていうか一部です。これを縮図にするには全部の取引所のポジションを公開するか、全取引所のポジションを無作為に数百〜数千抽出して公開する方法でやっと近い物になります。近い物としたのは大口のファンドなどは自分のポジションを公開させないため、通貨先物を利用していないとの話が有るからです。大口のファンドが公開してない段階でもう縮図じゃないんですけど・・・。

ここからがウソである根拠の話ですが、先ず、私がIMMポジションを公開できる立場だったら絶対に悪用します。例えば円ショートが積み上がれば、ドル円ロングがし辛くなると言う心の壁を作る事が出来ます。これかなり効果的でIMMポジションを見てしまうと、分かってはいるけどポジる時に二の足を踏んだり利確が早まったりしちゃいます。それとレートを大きく動かした時の例の言い訳にもなります。

IMMポジションが例えば10万枚から9万枚減ったとしましょう。単純に考えて10%減で、マーケットの縮図だったら世界的にも大体10%減になっているハズです。仮に1万枚減ったら約100PIPS下がるとしたら、2万枚減だったら約200PIPS下がるという事です。でも実際はちょっとしか変動していないのに、大きく枚数が変化したりして(その逆も)いいかげんです。いいかげんなのは当たり前で、それがウソだからです。

仮にマーケットの縮図じゃなく投機筋の縮図だったとしましょう。IMMポジションが公表されるのは1週間に1度、その期間は5日しかないのです。たった5日間で投機筋以外の実需が、頑張ったり頑張らなかったりするのでしょうか?

さて最後に致命的?な物の暴露です。下の表は通貨別のIMMポジションです。せっかく作ったので、出来るだけ見てもらいたいという事でここで答えは言わず(めんどくさい人はこちら)、推理力の腕試しをして下さい。ヒント的な事は、取引所に関連する知識がないと難しいという事と、日付が飛んだりしてるけどそれはあんまり関係ないという事です。

IMMポジション
円先物 2006/9/19 2006/9/26 2006/10/3 2006/10/10 2006/10/17 2006/10/24 2007/1/30 2007/4/24
ロング 34,955 42,518 47,430 50,595 53,173 50,401 42,579 37,900
ショート 125,759 129,876 151,581 174,193 165,751 187,691 215,584 119,672
ネット -90,804 -87,358 -104,151 -123,598 -112,578 -137,290 -173,005 -81,772

ユーロ先物 2006/9/19 2006/9/26 2006/10/3 2006/10/10 2006/10/17 2006/10/24 2007/1/30 2007/4/24
ロング 69,197 67,422 76,049 69,105 69,850 70,934 85,505 137,322
ショート 18,083 17,480 19,832 32,577 43,258 43,783 22,926 26,040
ネット 51,114 49,942 56,217 36,528 26,592 27,151 62,579 111,282

ポンド先物 2006/9/19 2006/9/26 2006/10/3 2006/10/10 2006/10/17 2006/10/24 2007/1/30 2007/4/24
ロング 60,218 74,642 62,700 44,433 56,447 56,205 87,825 95,965
ショート 17,265 17,675 17,754 24,598 23,142 19,040 10,898 25,899
ネット 42,953 56,967 44,946 19,835 33,305 37,165 76,927 70,066

CHF先物 2006/9/19 2006/9/26 2006/10/3 2006/10/10 2006/10/17 2006/10/24 2007/1/30 2007/4/24
ロング 10,111 10,497 10,759 8,870 10,504 9,331 5,819 23,229
ショート 54,145 39,517 40,886 69,290 77,712 79,554 65,399 40,080
ネット -44,034 -29,020 -30,127 -60,420 -67,208 -70,223 -59,580 -16,851

CAD先物 2006/9/19 2006/9/26 2006/10/3 2006/10/10 2006/10/17 2006/10/24 2007/1/30 2007/4/24
ロング 41,043 38,542 45,535 34,272 26,833 24,985 21,650 39,017
ショート 40,188 32,032 36,256 32,413 51,331 39,218 92,526 40,648
ネット 855 6,510 9,279 1,859 -24,498 -14,233 -70,876 -1,631

AUD先物 2006/9/19 2006/9/26 2006/10/3 2006/10/10 2006/10/17 2006/10/24 2007/1/30 2007/4/24
ロング 39,055 34,442 31,493 43,831 49,027 61,738 70,120 85,191
ショート 5,423 4,353 9,912 8,581 9,338 5,314 5,915 8,714
ネット 33,632 30,089 21,581 35,250 39,689 56,424 64,205 76,477

NZD先物 2006/9/19 2006/9/26 2006/10/3 2006/10/10 2006/10/17 2006/10/24 2007/1/30 2007/4/24
ロング 13,350 13,141 8,391 11,656 15,075 16,443 8,758 22,801
ショート 468 468 616 1,547 1,273 1,208 637 1,698
ネット 12,882 12,673 7,775 10,109 13,802 15,235 8,121 21,103




答え
通貨取引量が一番多いペアはユーロドル(シェア28%)で、次がドル円(シェア17%)かポンドドル(シェア14%)です。最新の物が探しきれなかったので2004年の物ですが、今はもっとドル円の位置は下がってたはずです。
これの何がおかしいかって言うと、「取引量が多ければ保有量も多いハズだ」です。ロング・ショートの増減率で考えると、2006/9/19〜2006/9/26の変動を見てみると,円先物のロングが7563枚増ショートが4087枚増のトータル11650枚の変動です。いっぽうユーロは、ロングが1775枚減ショートが603枚のトータル2378枚の変動です。2006/9/19〜2007/4/24まで殆ど同じ傾向です。それ以前のはコントラクト(差し引き)のしか無いので何とも言えませんが、これ明らかにおかしくないですか?

これとは別にもう一つ。2005年の後半あたりからドル円のショートが7万枚を超えるようになり、ショートが積み上がりすぎていつ崩壊してもおかしくないみたいな話が出ていました。実際そこから3回ほど大きく崩しましたが、今では最高173,005枚で何処吹く風です。しかもどこかが減って(ユーロドルなど)ドル円が増えた訳じゃなく、恐らく全体が増えてます。ここ一年でマーケットの資金が三倍ぐらいになったのでしょうか??

2007年5月

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